愛の旅人
2012年 01月 31日
愛の旅人
ロジャーフーズデン著 サマーヴィル大家幸子訳
何年も前、この本が出た際にすごく読みたかったのになぜか機会を逃してしまった。
その後、何度か巡ってきたがまた読めなかった。
実は訳者の方と京都の市で出会い、少しお話して、名刺交換をしていたのだった。
その直後でさえまだ読んではおらず・・・。
今回やっとチャンスが到来、しかと読んでみた。
そしてなんで今なのかがわかった。
それまでルーミーが何かわからなかったからだ。
フラアンジェリコの受胎告知と言われてすぐに絵が頭に浮かばなかったからだ。
先日、トニーさんの幸せのタネ本で最後の方にルーミーのことが書いてあった。
ルーミーとはイスラムの神秘主義の創始者であり詩人である。
神秘主義にはいくつも教義があり神を愛する者達をスーフィーと言い、
スーフィーはぐるぐる回って踊るセマーという舞が有名だ。
フラアンジェリコの絵は自分がアクセサリーを作るのにおいて、この絵の色使にハッとさせられた経緯がある。
これらが頭に入ってなかった時代に読んだのと、入ってから読むのとでは
ちょっとした情報だが、全然自分の中で違っていた。
正しい時期に読めたんだと感じた。
後書きにもあるように、アルケミストに似た感じの本だ。
アルケミストはスペインからモロッコ経由でエジプトへ旅したのに対し
こちらはイタリアのフィレンツェからギリシア経由でトルコのコンヤへ旅をした。
ところどころに描写されている土地の建築物や絵画をネットで調べながら読みすすめていくと
さらに臨場感がUPしてとても面白かった。
読むのに時間がかかりそうでいてスラスラ読める、世界に引き込まれていく。
いろんな国に自分も旅しているような気分になれる。
フィレンツェから船に乗りギリシャへ、メテオラからデルフィ神殿で神託を受け、女人禁制の聖地アトスへ行き、また船に乗ってトルコへ入る。イスタンブールのスーク(市場)で様々な経験をし、コンヤへ。
著者は多文化、他宗教、他民族の共生を目指しているのだろうと思った。
日本のような島国では考えられないような様々な問題を古代から抱えている。
それらの問題を解決するエッセンス、それは愛でしかないのだ、と。
一見矛盾するようでも、よく聞きよく見てよく感じればそれが矛盾ではないことがわかる。
同じようなことを解いていることがわかってくる。
素晴らしい言葉が何気なくそこにある。
自分の中ではヨガにつながるアレコレがたくさん詰まっていた。
「呼吸と一緒に頭の意識をハートへおろすようにするんだ。
頭がハートにつながると今ここに在るという感覚が生まれる。
息が胸へ下りていく流れを意識すれば、今この瞬間に目覚めていられるようになる。
呼吸をしているのは自分ではなく、呼吸のほうが君に息をさせているんだと覚えておくといい。
そうすれば呼吸が存在していることに感謝の念がわくよ」
ボッティチェリのヴィーナスの絵が表紙になっている。
最後まで読めば、この絵の意味と題名「愛の旅人」の意味がわかるようになっている。
なかなかオツな仕掛け!
最近出会った中ではなかなかの一冊であった。
ロジャーフーズデン著 サマーヴィル大家幸子訳
何年も前、この本が出た際にすごく読みたかったのになぜか機会を逃してしまった。
その後、何度か巡ってきたがまた読めなかった。
実は訳者の方と京都の市で出会い、少しお話して、名刺交換をしていたのだった。
その直後でさえまだ読んではおらず・・・。
今回やっとチャンスが到来、しかと読んでみた。
そしてなんで今なのかがわかった。
それまでルーミーが何かわからなかったからだ。
フラアンジェリコの受胎告知と言われてすぐに絵が頭に浮かばなかったからだ。
先日、トニーさんの幸せのタネ本で最後の方にルーミーのことが書いてあった。
ルーミーとはイスラムの神秘主義の創始者であり詩人である。
神秘主義にはいくつも教義があり神を愛する者達をスーフィーと言い、
スーフィーはぐるぐる回って踊るセマーという舞が有名だ。
フラアンジェリコの絵は自分がアクセサリーを作るのにおいて、この絵の色使にハッとさせられた経緯がある。
これらが頭に入ってなかった時代に読んだのと、入ってから読むのとでは
ちょっとした情報だが、全然自分の中で違っていた。
正しい時期に読めたんだと感じた。
後書きにもあるように、アルケミストに似た感じの本だ。
アルケミストはスペインからモロッコ経由でエジプトへ旅したのに対し
こちらはイタリアのフィレンツェからギリシア経由でトルコのコンヤへ旅をした。
ところどころに描写されている土地の建築物や絵画をネットで調べながら読みすすめていくと
さらに臨場感がUPしてとても面白かった。
読むのに時間がかかりそうでいてスラスラ読める、世界に引き込まれていく。
いろんな国に自分も旅しているような気分になれる。
フィレンツェから船に乗りギリシャへ、メテオラからデルフィ神殿で神託を受け、女人禁制の聖地アトスへ行き、また船に乗ってトルコへ入る。イスタンブールのスーク(市場)で様々な経験をし、コンヤへ。
著者は多文化、他宗教、他民族の共生を目指しているのだろうと思った。
日本のような島国では考えられないような様々な問題を古代から抱えている。
それらの問題を解決するエッセンス、それは愛でしかないのだ、と。
一見矛盾するようでも、よく聞きよく見てよく感じればそれが矛盾ではないことがわかる。
同じようなことを解いていることがわかってくる。
素晴らしい言葉が何気なくそこにある。
自分の中ではヨガにつながるアレコレがたくさん詰まっていた。
「呼吸と一緒に頭の意識をハートへおろすようにするんだ。
頭がハートにつながると今ここに在るという感覚が生まれる。
息が胸へ下りていく流れを意識すれば、今この瞬間に目覚めていられるようになる。
呼吸をしているのは自分ではなく、呼吸のほうが君に息をさせているんだと覚えておくといい。
そうすれば呼吸が存在していることに感謝の念がわくよ」
ボッティチェリのヴィーナスの絵が表紙になっている。
最後まで読めば、この絵の意味と題名「愛の旅人」の意味がわかるようになっている。
なかなかオツな仕掛け!
最近出会った中ではなかなかの一冊であった。
by mandalabooks
| 2012-01-31 01:27
| スピ系