
っていうぐらいに、親近感が沸き、共感のあった伝記。
すっごい面白い。
渡米する直前に読んで、士気を高めていたのであった。
捕鯨で座礁しアメリカ人に助けられ、西海岸に渡った万次郎、
そこでカルチャーショックを受け、教育を受け、現地で嫁もみつけ、
すっかりアメリカンな暮らしを送っていたのだが、
その間に日本は大変なことになっていた。
世の中は乱世、日本に帰った万次郎はアメリカと日本の架け橋となるべく
使命を全うしたのであった。
人間って使命があって、それが終わったら死ぬようになってるんちゃうか、と思った。
「お疲れ、もう上がってもええよ。」って。バイトじゃないけど。
なんでか衝動買い(笑)。
すっごい面白い男やな~と思う反面、心の闇が読み取れて可愛そうやな~と。
安土城跡に行ってみた。
強者どもが夢の跡・・・だった。
再現されている信長のお城のレプリカにあった
信長のお部屋があり、漆黒の床と壁の真中に敷かれた畳一畳。
蝋燭でぐるっと囲まれている。赤、黒、金のシンプルかつスタイリッシュな空間は
きっと瞑想なんかに使われていたのかな・・・。
戦乱の世の中で、ひとり静かに思いにふけていたのかも知れない。

ロバート ホワイティング (著), 松井 みどり (翻訳)
50年代、戦後の日本、力道山やGHQの時代のお話。
東京のマフィアボスといわれた実在の男ニックザペッティの生涯と東京裏社会。
政府と闇社会の深いツナガリがわかりやすく描かれている。
じいちゃんにはよく戦後の日本の話を聞いていた。
じいちゃんが進駐軍の通訳をしていたからである。
だからとっても興味のある時代の話だった。
その頃の日本は、未開だからこそ、何かを作り上げていくというような
クリエイティブな希望があったのだと思う。
特に戦争に勝ったアメリカ人にとっては、夢やビジネスチャンスがそこにあったのだろう。
私の知らない日本がそこにあった。
う~ん、怖いし面白いっちゅう衝撃の一冊。
続編も是非読みたい。

井沢 元彦 (著)
日本に帰国し、生まれた場所ではない土地で生活していると逆カルチャーショックが大きい。
なんで?なんでなん??都会にいてはわからない、地方ならではの考えやその他によって、しんどくなったりもする。せっかく他国でなんとかバランスを取って生活して、帰ってきたら、また自国にあわせた生活に戻るが、一回外に出てしまえば、完全にマインドは元には戻ることはない。それがもとでストレスになることがしばしば。
アメリカ的考え、日本的考え、その他の考え・・・交差していく。
とりわけ、日本はタイトな世界である。
生まれた国なのに、息苦しくて嫌いになりそうになる時もある。
じゃあ、逆に日本を知れば、楽になるのでは??
と始めた日本関連本読書。
己を知るには、まず敵を知ることである。
作者は、わりかし、織田信長派である。私も革新的な織田信長に一票である。
しかし、日本では、独裁者を引きずりおろし、皆横並びにならんと落ち着かんのだそうだ。
ナゼ、日本は神仏一体なのかとか、日本の不思議を日本の歴史から紐解く一冊。
ふ~ん、はあ~~、そうやなあ~~、といろんな場面で納得できる。

呉 善花(オ ソンファ) 著
日本の常識は世界の非常識というけれど、ほんと日本は特殊かもしれない。
日本在住十数年の著者が住んでみて感じた日本を読み、
自分自身に照らしあわしてみる。
私もまた日本人だけど、日本を知らない。
読みながら、著者に日本を教えてもらっていっている感じである。
韓国と日本の違いを、ワサビと唐辛子で例えているのがウマイ!
似ているようで、全然違うお隣同士。
違いを掘り下げてみていくことによって、より理解が深まっていく過程が楽しい。
納得し、腑に落ち、ああそうか、とうなずく。
日本の日の丸、韓国の太極旗を見て、そこに国民性が現れているようだと著者は説く。
全てを融和させていく日本、まったく垣根のないあいまいななんでもOKな部分を表している。
逆に韓国のそれは、陰陽や男女など、はっきりと分かれた極が独立しながら、違いを認めた形で調和しているのを表している、・・・のだそうだ。
日本と韓国の考え方を知れる一冊。
この著者の作品をこれからいくつか読んでみたいと思う。

ISBN : 4-990315-00-6
著者:ツシッタ・ラナシンハ(ぞうさんペーパー工場の責任者)
訳者:秋沢淳子
定価:1,050円(本体1,000円+税)
仕様:変形判 並製 32ページ
発行:株式会社ミチコーポレーション
デザイン:イエスタデイ伊藤
発売:英治出版株式会社
最近、すごく感銘を受けたのがこの本です。子供用なんですが、大人でもじゅうぶんに楽しんでもらえると思います。わたしは、感動で、ちょっと(かなり)ウルウルしてしまいました。
内容もいいんですが、何って、この本の材質に注目です。
なんと、ぞうさんのウンチから作られているゾウさんペーパーです。
ゾウのウンチはとってもいい紙になります。
スリランカでは、今、国をあげて(ると思う・・・)、この紙製作を頑張ってるんですね。
わたしは応援することに決めました。
実際、わたしは、スリランカに行って、ゾウの孤児院へ行ったことがあり、少し身近にも感じているからです。そして、何より象牙製品を使うことにより、ゾウさんが無駄に殺される事は心を痛めているからです。この本の収益は、ぞうさん保護、スリランカの子供たちの環境や教育活動に使われるのだと聞いて、益々、応援したくなりました。

(新潮文庫) (文庫)
田口 ランディ (著)
人間のダークな側面をさらっとぶった切る、そんな感じかな。
あくまで淡々とした文章で。
しかし、著者の深い部分がズンズンと私に伝わってくる。
しかも、直球で。
共感できることの多いこの著者の本に、また共感。
誰もが見たくない「死」。
そこをわざわざクローズアップしたわけとは?
人間ははかないもの。しかし、生きている。
コレ読んで、ああそうよねえ・・と思う。
広島の原爆、水俣病と薬害、沖縄ひめゆりの塔、えひめ丸、屋久島などなど。
一緒に旅している感覚が沸いて起こる。
「呪いの言葉」についての話が怖いけど、納得だった。
そうそう、私がいつも言う「念」をここでわかりやすい言葉で説明してくれてはる。
そうそう、これやねん。怖いわー、しかし。
「平和」や「自由」になりたいと思えば、その反対を知っておく事もアリやね。
全ての事柄の後ろ側って、見えにくいから。
彼女の本を読むと、とある友人を思い出す。
ところで、お元気?